ヨムナビ
孤独な散歩者の夢想 (光文社古典新訳文庫)

孤独な散歩者の夢想 (光文社古典新訳文庫)

ルソー and 永田 千奈

新潮社 / 1951-04-30

累計読者数8
平均ハイライト数 15.5件/人
推定読了時間 約2時間24分
star総合評価 57/100
menu_book精読型
check_circle推定完走率 39%

この本について

最近、年齢を重ねるたびに「もっと早く気づけていれば」とか、「正しさって結局どこにあるんだろう」とか、そんな取り返しのつかなさみたいな気分がふと襲ってきませんか。人との距離感や、自分の判断軸、他人の悪意に振り回される瞬間もあって、心が外側に引っ張られてばかりになると、自分の輪郭がぼやけてしまうような感覚になることがあります。 ルソーの『孤独な散歩者の夢想』は、その渦中にいるときに読むと、少し景色が変わる本でした。経験の授業料は高いし、学んだ頃にはもう活かせないかもしれない。そんな辛辣な言葉が並ぶのに、不思議と心が軽くなるのは、彼が「それでも人は自分だけの基準で立っていい」と言い切っているからだと思います。外の評価から切り離されて、利己愛が静まり、理性が主導権を持つとき、人はようやく落ち着く──そんな境地を、彼自身の苦悩を通して見せてくれる。 さらに印象的なのは、孤独や趣味に身を置くことを「逃げ」ではなく、生き延びるための実践として描いているところです。復讐や不安に心を占領されるより、淡々と自分の手を動かし、自分の内側に戻っていく。その態度が結果として、自分を貶めた人たちへの“最も静かな抵抗”にもなるという視点は、今の時代でも刺さるはずです。 他人の期待や基準に疲れた人、いったん外界との距離を置いて「自分の内側を整えたい」と感じている人にとって、この本は驚くほど現実的な助けになります。自分のままでいいと言い切るための、少し硬くて、でも誠実な伴走者のような一冊です。

この本に似ている本

すべて見る arrow_right_alt
書籍情報(出版社紹介・目次)expand_more

出版社による紹介

十八世紀以降の文学と哲学はルソーの影響を無視しては考えられない。しかし彼の晩年はまったく孤独であった。人生の長い路のはずれに来て、この孤独な散歩者は立ちどまる。彼はうしろを振返り、また目前にせまる暗闇のほうに眼をやる。そして左右にひらけている美しい夕暮れの景色に眺めいる。――自由な想念の世界で、自らの生涯を省みながら、断片的につづった十の哲学的な夢想。
library_books似た本をもっと見るmap書籍マップで探すroute読書パスガイドauto_awesomeAI診断で次の1冊を探す

読んだ内容を、もう忘れない。

BookNotion Zなら、Kindleのハイライトを自動で保存・整理。Notionにエクスポートして、いつでも振り返れます。

無料ではじめる

クレジットカード不要