
儲かる会社をつくるには赤字決算にしなさい
井上和弘
ダイヤモンド社 / 2015-01-16
この本について
経営の数字って、一応追ってはいるものの、銀行の見方と自分の見方がズレている感じがずっと拭えない……そんなモヤモヤを抱えている方は多いと思います。黒字なのにお金が残らないとか、税理士さんに言われるまま処理していたら、いつの間にか「なんでこうなるの?」と自分でも説明できない決算ができあがるとか。僕自身、同じように数字の扱いに自信が持てず、どこから手をつければいいのか迷っていました。 この本が刺さるのは、そういう“分かっているようで、分かっていなかった視点”を整理してくれるところです。たとえば、銀行が見ているのはあくまで営業利益で、経営者が見るべきキャッシュフローとは別物だという点。売上を増やすと言っても、本業外の収入を営業外に放置するか、売上として扱うかで評価が変わるという指摘も、やっている人ほど「確かに……」と腑に落ちるはずです。また、処分損のように、帳簿上はマイナスでも実際には現金が減っていない項目をどう扱うかなど、日常の経営判断に直結する話が続きます。 こういう具体的な見直しポイントが、決算で何を守り、どこで攻めるかの感覚を育ててくれるんですよね。赤字決算にしなさいと言っても、営業利益は黒字で確保したうえで、税引前利益をどうコントロールするかという現実的な話で、決して奇抜なノウハウではありません。むしろ、毎年なんとなく通り過ぎていた決算の中身を、自分の言葉で説明できるようになる本だと思います。 数字を見るたびに「これ、本当に正しいのか?」と不安になる経営者や、自社の財務がなぜこうなっているのかを腹落ちさせたい人に刺さる一冊です。
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