
社長のための「中小企業の決算書」読み方・活かし方
安田順
日本実業出版社 / 2015-05-01
この本について
決算書って、毎年向き合っているはずなのに、いざ銀行と話すとなると「何をどう見られているのか」が途端にあいまいになることがありませんか。PLが黒字でも、なぜか評価が伸びないとか、役員報酬について突っ込まれる理由が分からないとか。僕もずっと「数字ってこんなに読めないものなのか」とモヤモヤしていました。 この本は、そのモヤモヤを“銀行の視点”でひとつずつほどいてくれる感じがあります。たとえば、仕訳を暗記するだけではなく「この取引でBSとPLがどう動くのか」を見るだけで、数字のつながりが急に立体的になること。あるいは、資産が多いほど安心ではなく、「同じ利益なら資産は少ないほうが銀行評価では有利」という感覚は、経営の判断にも直結します。また、売上総利益率がなぜ変動したのかを3つの要因に分けて考えるところは、粉飾を疑われないための“身の守り方”としても現実的でした。銀行が減点方式で見ている理由も腑に落ちます。 読み進めるほど、「決算書は作るもの」から「使うもの」へと視点が切り替わっていく本です。特に、役員報酬・地代家賃・棚卸資産・雑費といった、銀行が具体的にどこを見るかが書かれているので、自分の会社の数字にもすぐ照らし合わせられます。 自分の会社の決算書に“違和感はあるのに言語化できない”という経営者には、かなり刺さると思います。銀行との会話の意味が見えてくるだけで、判断の濁りが少し晴れました。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第3章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの20%が集中しています。
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