
日本の医療格差は9倍~医師不足の真実~ (光文社新書)
上 昌広
光文社 / 2015-02-20
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この本について
医療ニュースを見るたびに、「そもそも、なぜ地域によってここまで差が出るんだろう…」とモヤっとしていました。自分も埼玉に住んでいるので、医師不足の話は何度も耳にするけれど、理由はよく分からないまま。そんな曖昧さを放置したまま日々を過ごしていたところに、この本がすっと入ってきました。 読んでみると、表向きの「医師不足」よりも、その背景にある“医師をつくる場所そのものの偏り”が大きいと分かります。人口当たりの医学部数に2倍近い差があるとか、医学部の運営費が事実上地域の財力に左右されるとか、関東の医師数が少ないのは「関東だから」ではなく、そもそもの教育基盤が薄いからだとか。単なる統計ではなく、それがどう現場に効いてくるのかが、具体的な地域名や大学名とセットで語られていて、自分の生活と地続きで理解できました。 「いい医療をしていれば伝わる」というきれいごとでは回らないことや、附属病院の構造が医学教育の質にもコストにも響いてくることなど、耳馴染みのあるフレーズの裏側が見えるのもこの本の面白いところです。読んでいて、自分の中の“医療は全国同じ”という思い込みが静かにほぐれていきました。 医療制度に詳しくなくても、日常の違和感を言語化したい人に刺さると思います。自分の住んでいる地域で起きていることを、ちょっと別の角度から見られるようになる一冊でした。
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出版社による紹介
医者の数は圧倒的な「西高東低」だ。日本の中に生まれた新しい「格差」は、戊辰戦争と明治政府、日本陸軍、そして田中角栄によって歴史的に作られてきた―。なぜ関東に医者は少ないのか?なぜ医学部は西日本に多いのか?なぜ金持ちの子どもしか医者になれないのか?素朴な疑問から、現代社会の「格差」を見出した東京大学医科学研究所特任教授が、日本医療と教育へ提言する。医学部受験生も必読!
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