
マッキンゼー流 図解の技術
ジーン・ゼラズニー and 数江 良一
東洋経済新報社 / 2005-08-01
この本について
データを渡されるたびに、「で、何を言いたいんだっけ…?」と自分でも迷子になることがあります。グラフを作ってみても、情報を詰め込みすぎて逆に伝わらなくなったり、あとから見返して「これ、図にする必要あった?」と肩を落とすことも少なくありません。そんなモヤモヤに刺さるのが、この本でした。 読みながら感じたのは、チャートの上手い下手以前に、“まず自分が何を伝えたいか決める” という、意外なほど基本の部分が抜け落ちていたということです。メッセージを決めて、比較方法を選んで、チャートの形に落とし込むという三段構えを踏むだけで、作る前に迷わなくなるし、完成したグラフの雑音も自然と減っていきます。特に「APK症候群」という言葉にはドキッとしました。知識を盛るほど親切だと思っていたけれど、ただ聞き手を置き去りにしていただけだったのかもしれません。 個人的には、「シェア」「ランキング」「増減」など、使う言葉から比較方法がもう決まってくるという視点がいちばん便利でした。会議の資料に限らず、日常の説明でもこの考え方がそのまま効きます。伝わらない原因がセンスではなく“設計プロセスの欠落”だと分かるだけで、気持ちが少しラクになります。 自分の資料が「なぜか伝わらない」と感じている人ほど、静かに効く本だと思います。
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