
日米開戦の正体
孫崎享
祥伝社 / 2019-07-20
累計読者数3
平均ハイライト数 11.7件/人
推定読了時間 約5時間42分
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この本について
歴史の本を読んでいて、「どうしてここまで日本は流れを見誤ったんだろう?」とモヤモヤすることが多いんですが、この本を読むと、その“判断のズレ”が制度とか性格ではなく、もっと地に足のついた人間関係や勢力争いの中で積み上がっていったものだと分かってきます。とくに、軍と政府の温度差や、海外情勢を読み切れないまま突っ走っていく組織の空気感に、現代の組織で働く自分たちが抱える不安と重なる部分があって、ただの過去の話に思えませんでした。 読者の方が保存していた抜粋にもありますが、「勢力の強い方に寄ってしまう体質」「妥協と黙従が積もった結果の大惨事」「出先が本部を無視して動く組織構造」など、歴史の大事件として語られがちな部分が、意外なほど“日常の延長線上”にあるんですよね。満州や中国をめぐる外交の誤算も、主張が通らない理由を相手国の視点で理解できなかった、というシンプルなところに根があると分かると、判断の基準そのものを問い直す感覚が残ります。 決して派手な物語ではないけれど、「なぜ誤ったのか」を知ることで、自分の仕事の判断や組織でのふるまいに地味に効いてくる本です。歴史に詳しくなくても、組織の空気に流されそうになる瞬間がある人には、とくに刺さると思います。
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