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あの戦争は何だったのか―大人のための歴史教科書―(新潮新書)

あの戦争は何だったのか―大人のための歴史教科書―(新潮新書)

保阪正康

累計読者数7
平均ハイライト数 25.4件/人
star総合評価 60/100
start序盤集中型
check_circle推定完走率 22%

この本について

戦争の話って、どうしても「善悪」か「教訓っぽい感情論」に寄りがちで、読んでも自分の生活や判断にどうつながるのか、よくわからないまま終わることが多くないでしょうか。自分もずっとそんな距離感があって、でもどこかで「この国は本当にあの経験から何か学べているのか」というモヤモヤが残っていました。 この本の面白さは、戦争そのものを断罪したり美化したりせず、「なぜそんな意思決定が生まれたのか」という構造に淡々と光を当てていくところです。陸海軍の対立や、統帥権が政治をねじ伏せていった過程、都合の悪い情報を見ない体質。読者が保存していた抜粋を見ても、「戦略がなく戦術だけが暴走する組織はどうなるか」「大きな方針を誰も言語化しないと社会はどこへ向かうのか」「空気や恐怖が判断を支配すると何が起きるのか」──そんな視点が刺さっているのだと思います。これは歴史の話に見えて、実は今の職場や社会でも普通に起こりうることなんですよね。 読み終えて感じたのは、あの戦争を“遠い昔の狂気”として片付けるのではなく、自分たちの思考の癖や組織の弱点を照らす鏡として読むと、一つひとつが現実的な問題として立ち上がってくることでした。過去の失敗を知るというより、「判断を誤らないための目の養い方」を学ぶ感覚に近いです。 歴史を知りたい人だけでなく、「組織の意思決定がなぜ歪むのか」を落ち着いて考えたい人に刺さる本だと思います。

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