
サッチャー 「鉄の女」の実像 (中公新書)
池本大輔
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この本について
仕事でも家庭でも、正解のない場面にぶつかると「強さって何なんだろう」と迷うことがあります。押し切ることだけがリーダーシップじゃないと分かっているのに、現場ではつい白黒で判断したくなる。そんな時に、サッチャーという一人の政治家の“実像”を丁寧に追ったこの本がけっこう効いてきました。 彼女は強硬なイメージが先に立ちますが、実際には外交では現場の事情を細かく拾って、相手が誰であれ議論ができるかどうかを見極めていたり、マンデラとの会談で一時間近く黙って耳を傾けたり、力業とは違う形の“粘り”を使っていたのが分かります。一方で、家族への接し方や内政の判断では迷いや偏りも多くあって、完璧とはほど遠い。そのギャップが、こちら側の不完全さまで肯定してくれる感じがするんですよね。 読み進めながら、自分が判断に迷ったときの視界が少し広がる感覚がありました。国同士の交渉なんて自分には関係ないと思っていたけれど、相手の事情を見抜く姿勢とか、「ここは踏み込む/引く」の切り替え方は、日常の交渉ごとにも意外とそのまま持ち込めます。 歴史の表舞台に立つような人でも、人間としてのブレや癖を抱えながら判断していたんだと知りたい人に刺さる一冊だと思います。
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出版社による紹介
サッチャーは、20世紀後半を代表する政治家だ。1975年に保守党党首となり、79年にはイギリス初の女性首相に就任。「鉄の女」の異名をとり、10年以上在任した。サッチャリズムと呼ばれた政策は、「英国病」を克服したと言われる一方、レーガン米大統領とともに新自由主義の急先鋒だとして批判も招いた。本書は、激動の生涯を追い、経済から外交までの政策を俯瞰したうえで、彼女の「遺産」を浮き彫りにする。
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