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宮台式人類学 ――前提を遡る思考 (ちくま新書)

宮台式人類学 ――前提を遡る思考 (ちくま新書)

宮台真司 and 奥野克巳

累計読者数6
平均ハイライト数 37件/人
star総合評価 73/100
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この本について

仕事でも生活でも、「自分の判断ってどこから来てるんだろう」と立ち止まる瞬間があると思います。合理的に選んでいるつもりなのに、あとから見るとどこか同じパターンを反復していたり、社会の側に用意された“前提”に乗っかっていただけだったり。僕自身、このモヤモヤがずっと晴れなくて、その背景をもう少し深く見たいと思ったときに、この本がかなり効きました。 読んでまず驚くのは、目的合理と価値合理のような基本的な区別が、僕らの日常の行動にも静かに入り込んでいるという指摘です。やりたくてやっているのか、成果のためにやっているのか、頭では分かったつもりでも、自分の行動に当てはめると途端に曖昧になります。さらに、人類学が扱う「社会的事実」や「集合表象」の話に触れると、そもそも選択の以前に、僕らは環境に織り込まれた前提にかなり左右されていることが見えてきます。これは自己責任とか努力論とは全く別のところで、日常のつまずき方そのものが変わってくる感覚があります。 もう一つ刺さったのは、近代の“異常さ”をいったん横に置き、他の文化の視点を借りると、僕らが当たり前だと思っている自由や良さが、かなり特殊なものに見えてくる点です。先住民社会の「やりたいことをやるのが自由」という捉え方は、仕事の進め方や人との付き合い方を見直すときに、静かに効いてきます。何かを合理的に選んでいるつもりでも、僕らの思考や感情の動きには「言語以前の前提」が張り付いているという話も、日々の違和感の説明としてしっくりきました。 自分の考え方の“土台”に不安がある人や、合理的に動いているはずなのにどこか行き詰まりを感じている人には、とくに刺さると思います。少し骨太ですが、読み終えるころには、判断の仕方が一段深いところから組み直される感覚がありました。

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書籍情報(出版社紹介・目次)expand_more

出版社による紹介

かつて社会学と人類学は「等根源」の学問的土壌を持っていたはずだった。人類学に接近しつつある宮台思想が縦横無尽に語られる一冊。
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