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日本はなぜ開戦に踏み切ったか―「両論併記」と「非決定」―(新潮選書)

日本はなぜ開戦に踏み切ったか―「両論併記」と「非決定」―(新潮選書)

森山優

新潮社 / 2012-06

累計読者数3
平均ハイライト数 8.3件/人
推定読了時間 約4時間28分
star総合評価 38/100
start序盤集中型
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この本について

仕事でもプライベートでも、組織の意思決定がどうしてこんなに迷走するのか…と考えることが多い人には、昭和前期の日本の政治構造が妙に他人事に思えなかったりします。役割が曖昧で、誰が最終責任を負うのかもはっきりしないまま物事が進んでいくあの感じ。今回の抜粋を読んでいても、「これ、昔の話じゃなくて今の自分の周りにもあるな」と思った方は多いはずです。 この本は「なぜ日本が開戦に踏み切ったのか」を語りながら、実は組織が判断を誤るときに何が起きているのかを丁寧に示しています。首相に任免権がなく、陸海軍もそれぞれ天皇に直結し、会議で決めたはずの方針が法的根拠を欠いたまま進んでいく構造。読んでいると、失敗は“暴走した誰か”ではなく、“誰も統合できない仕組み”から生まれることがわかってきます。さらに、政治の中心が空白になったまま誰も埋めきれなかった事実や、海軍が対米戦を組織的利害として受け止めていた背景など、単純な善悪では説明できないリアルさがあります。 全体を通して感じるのは、「意思決定の場が複数あって、誰も全体を見られないと、組織は自然に危うい方向へ転がる」ということです。これは歴史の話に留まらず、今の自分たちの職場やチームにも重なるところが多いと思います。 歴史を“責任の所在探し”ではなく、“構造の問題”として見たい人に刺さる本です。

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書籍情報(出版社紹介・目次)expand_more

出版社による紹介

第三次近衛内閣から東条内閣まで、大日本帝国の対外軍事方針である「国策」をめぐり、陸海軍省、参謀本部、軍令部、外務省の首脳らは戦争と外交という二つの選択肢の間を揺れ動いた。それぞれに都合よい案を条文に併記しつつ決定を先送りして、結果的に対米英蘭戦を採択した意思決定過程をたどり、日本型政治システムの致命的欠陥を鋭く指摘する。
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