
死刑執行人サンソン――国王ルイ十六世の首を刎ねた男 (集英社新書)
安達正勝
累計読者数7
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推定読了時間 約5時間4分
star総合評価 69/100
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この本について
最近、歴史を読んでいても「結局、人の判断ってその場の空気に飲まれるだけなんじゃないか」と感じることが増えました。善悪で割り切れない場面ばかりで、自分ならどう振る舞えるのか想像すると、正直ちょっとしんどくなるんですよね。 サンソン家の記録をたどるこの本は、処刑人という極端な立場を通して、人間が集団の中でどう変わってしまうのかを淡々と描いています。処刑が一太刀で決まれば喝采し、失敗すれば怒号に変わる群衆。革命の混乱の中で、些細な言葉だけで死刑になる人々。こういう場面を読むと、正義や勇気の話よりも、「人は状況によっていかようにも揺れる」という現実のほうが胸に残ります。そして、その揺れの中で職務を全うしようとしたサンソン家が、英雄でも悪人でもない、ただの生活者として描かれるのが印象に残りました。 読んでいて救いというより、視界が少し広がるような感覚に近い本です。歴史の大きな物語ではなく、そこで働き、生きる人たちの葛藤を見たい人に刺さると思います。自分の判断が揺らぐ場面に不安を覚えるとき、一度こういう「極限の日常」に触れてみるのも悪くありません。
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出版社による紹介
敬虔なカトリック教徒であり、国王を崇敬し、王妃を敬愛していたシャルル‐アンリ・サンソン。彼は、代々にわたってパリの死刑執行人を務めたサンソン家四代目の当主であった。そして、サンソンが歴史に名を残すことになったのは、他ならぬその国王と王妃を処刑したことによってだった。本書は、差別と闘いながらも、処刑において人道的配慮を心がけ、死刑の是非を自問しつつ、フランス革命という世界史的激動の時代を生きた男の数奇な生涯を描くものであり、当時の処刑の実際からギロチンの発明まで、驚くべきエピソードの連続は、まさにフランス革命の裏面史といえる。
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