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幻想神空海

幻想神空海

夢枕獏

マガジンハウス / 2014-05-29

累計読者数4
平均ハイライト数 2.5件/人
推定読了時間 約2時間11分
star総合評価 49/100
boltライト読書型
check_circle推定完走率 75%

この本について

仕事でも日常でも、ふと「自分が立っている場所って本当はどんな歴史の上にあるんだろう」と気になる瞬間がありませんか。地続きのように見える日本の文化も、自分のアイデンティティも、よく見ると説明しづらい断片の集まりで、その曖昧さがずっと胸に引っかかっている…そんな人は多い気がします。僕自身、どこかで「単一の物語」に回収される感じに違和感がありました。 『幻想神空海』は、空海そのものを語る物語というより、日本という土地に重層的に積み上がってきた文化や感覚の揺らぎを、物語の形でじわっと見せてくれる一冊です。明治維新で坊さんが戸籍に組み込まれた話や、南方熊楠や宮沢賢治の抵抗の姿を眺めていると、日本がそもそも単一文化じゃなかったことを、知識ではなく感覚として思い出させられます。縄文の人々が抱いていた歓びや悲しみのリアリティに触れる場面は、歴史を学ぶというより、自分の中に眠っていた「もう一つの視点」を呼び起こされるようでした。 読んでいて一番効いたのは、いまの自分が抱えるモヤモヤの背景に、もっと広い時間の流れや、多様な文化の重なりを置いてみる余裕が生まれるところです。ひとつの価値観に無理やり合わせなくてもいいし、いろんな地域や時代の感覚を「自分の一部」として受け取ってもいい。そんな、静かだけど確かな視野の変化がありました。 自分のルーツや文化の揺らぎについて、言語化できない違和感を抱えている人に刺さる本だと思います。

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書籍情報(出版社紹介・目次)expand_more

出版社による紹介

空海関連作家の第一人者である夢枕獏による、自らの原点空海についての語りおろし。夢枕獏が何故空海に憧れたのか、その魅力、高野山の謎、真言密教の教えなど、尽きることのない空海への幻想を語る。さらに著者初の長編小説『魔獣狩り』誕生秘話、何故伝奇小説を書きたいと思ったかなど、自らの様々なエピソードも披露。第二部は、高野山真言宗般若院の宮崎信也住職と「空海とは何者か?」をテーマにトークバトルを繰り広げる。 従来の空海関連書籍にはない、新たなる空海の魅力が楽しめる一冊。 敵を作らない、すべてを飲み込む、破壊しない、最強の僧空海の思考が世界を救う! 第一部 第一章 空海との出会い 第二章 空海と最澄 第三章 空海の戦略 第四章 密教の危険な解釈 第五章 空海ロジック 第二部 夢枕獏×宮崎信也対談 空海とは何者か?
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