
世界でいちばん自分を愛して
中野裕弓
日本文芸社 / 2011-04-30
この本について
最近、気持ちが落ちるたびに「早く立て直さなきゃ」と焦って空回りしたり、忙しい日ほど自分のことを後回しにしてしまったり……そんな状態が続くと、何をやってもうまくいかない感じがしますよね。僕も同じように悩んでいた時期があって、この本を読んだときにようやく肩の力が抜けました。 この本が面白いのは、「元気になる方法」を教えるというより、まず落ち込んでいる自分を否定しないという視点をくれるところです。落ち込むこともひとつの風景として扱っていい、という距離感がすごく現実的で、無理に前向きになろうとして逆に疲れていた自分にはしっくりきました。また、忙しいときこそ先に自分を満たす、という発想も、実際にやってみると仕事の質や集中の仕方が変わっていくのを感じます。調子の悪さをごまかさず一度止まる勇気を持つと、次の行動がぶれにくくなるんですよね。 もう一つ大きかったのは、「比べる世界から降りる」という提案です。誰かより上を目指すのではなく、五分前の自分とだけ向き合う。そうすると、評価よりも感覚のほうが基準になって、選ぶものや人との距離感も自然と変わっていきます。無理にポジティブでいる必要もなく、自分の調子を丁寧に扱うことで、結果的に運の流れまで変わっていく、そんな実感に近い考え方です。 他人軸でがんばり続けて疲れてしまった人、自分への雑な扱いに気づき始めた人にはとても静かに効く本だと思います。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第2章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの29%が集中しています。
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