
恐怖の哲学 ホラーで人間を読む NHK出版新書
戸田山 和久
累計読者数15
平均ハイライト数 9.6件/人
star総合評価 46/100
start序盤集中型
check_circle推定完走率 19%
この本について
仕事で判断をしないといけないのに、なぜか落ち着かない。理由がはっきりしない不安に振り回されて、集中できない。そういうとき、自分はいったい“何を怖がっているのか”が、そもそもよくわかっていなかったりします。怖さの正体が曖昧なまま動こうとするから、余計に疲れるんですよね。 この本は、まさにその「曖昧な怖さ」をいったん分解して見せてくれます。恐怖には対象の認知、身体の反応、その後の行動という要素があるとか、恐怖が“必ず何かに向かっている”という話が出てきますが、読んでいるうちに、普段のモヤモヤが「対象が見えていないだけの恐れ」なのか、「身体が先に反応してしまっているだけ」なのか、少しずつ区別できるようになってきます。また、人は“有害なものがある気がする”だけでなく、“何もないことすら怖がれる”という指摘もあって、自分の不安のクセを理解する手がかりになりました。 読んでみて思ったのは、恐怖をなくすというより、恐怖の成り立ちを知ることで、必要以上に振り回されなくなる感覚です。何に怯えているのか輪郭が見えるだけで、一歩戻って状況を扱えるようになる。そんな地味だけど確かな効き方をする本でした。 特に、自分の不安の正体を言語化するのが苦手な人に刺さると思います。
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