
禅とオートバイ修理技術 下 (ハヤカワ文庫NF)
ロバート M パーシグ and 五十嵐 美克
この本について
仕事でも日常でも、ふと「なんでこんなに自分と物事が切り離されて見えるんだろう」と感じる瞬間があります。手を動かしているはずなのに、どこか遠くから自分を観察しているような、妙な疎外感みたいなものです。効率よくやろうとするほど、むしろ集中が途切れてしまうあの感じ。僕自身、ずっと扱いづらさを抱えていました。 『禅とオートバイ修理技術 下』は、そんな違和感の奥にある「世界とのつながり方」を静かに問い直してくれる本です。テクノロジーや合理性が前提にしている二元論からいったん距離を置いてみると、作業そのものに自然と入り込める瞬間があること。主体と客体を分けずに、ただ「修理している最中の自分」でいられると、仕事の質も心の余裕も微妙に変わること。読んでいて、僕もいくつか思い当たる場面がありました。 そしてもうひとつ大きいのは、理性的な理解と情緒的な感受性を切り離さずに扱う視点です。どちらか一方に寄るのではなく、両方があるからこそ何かの「良さ」を見抜けるし、判断がぶれなくなる。この感覚は、日々のタスクでも人との関係でも意外と効きます。うまく言えないけれど、世界がちょっとしなやかに感じられるんです。 抽象的に見えるテーマですが、実際には「作業に入り込めない」「自分の仕事に手触りが持てない」といった悩みを抱えている人ほど腑に落ちる内容だと思います。そんな人に刺さります。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第2章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの19%が集中しています。
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