
SONY 平井改革の1500日 (日本経済新聞出版)
日経産業新聞
日経BP / 2016-05-23
この本について
仕事で数字を追いながら、どこか「これって本当に意味のある動きなんだろうか」とモヤモヤする瞬間ってありますよね。社内の論理ばかりが強くて、現場の実感や外の視点が置き去りになったまま進むプロジェクトに、妙な疲れだけが残るあの感じ。自分の立てている目標が、本当に外の世界とつながっているのか不安になることもあります。 この本を読むと、そのモヤモヤに少し輪郭が出てきます。ソニーの再建期に、事業ごとのバランスシートを切り分けて責任を明確にした話や、社内向きの議論よりも「外への説明責任」を重視する意識への転換など、抽象的なスローガンではなく具体的なやり方として描かれているのがありがたいところです。また、データを使うこと自体よりも、それを現場がどう運用できるかを重視する姿勢は、日々の業務にもそのまま置き換えられる感覚があります。平井氏が全国の現場を回って意見を拾い、そのうえで意思決定するプロセスも、トップの話というより「組織の動かし方」のリアルとして読めます。 個人的には、問題を覆って数字を作るのではなく、あえてさらけ出して次につながる種を仕込むという考え方が、焦りがちな時ほど効きます。何かを変えるには順番があって、商品でも組織でも、まず「強さ」を取り戻すところからしか始まらないという視点は、遠回りに見えて実は近道なんだろうなと感じました。 現場のリアルと経営の視点の間で揺れる人に静かに刺さる一冊です。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第2章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの37%が集中しています。
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