
つながりの作法 同じでもなく 違うでもなく (生活人新書)
綾屋 紗月 and 熊谷 晋一郎
NHK出版 / 2010-12-10
この本について
人と関わるときに、「強く出すぎたかな」「相手の気持ちをちゃんと受け取れてるのか分からない」というモヤモヤが、僕にもよくあります。特に家族や身近な相手ほど、互いの“正しさ”や“がんばり”がぶつかってしまって、気づけば関係そのものが固くなっていることがあるんですよね。 『つながりの作法』を読んで印象的だったのは、まさにその“固くなる”瞬間を、身体レベルの経験として描いているところです。例えば、健常者のイメージに合わせようと必死だった母の「堅い手」と、それに耐えるしかなかった子どもの身体。その裏には、母自身の「折れたらこの子が見捨てられる」という恐怖があったという話が出てきます。こういう複雑な気持ちの絡まりを、「誰が悪い」ではなく、関係の構造から見直していく視点が、とても救われるんです。 また、本書が面白いのは、“つながり”を美談にしないところです。つながりすぎても身動きが取れなくなるし、つながらなさすぎても世界が怖くなる。じゃあどうするかというと、「触れるように触れられる」みたいに、相手の中に少し入り込んで予測し合う工夫や、「等身大の自分」を一時的にでも共有する方法が語られていて、日常で試せる感覚があります。 身近な人との距離感に悩んでいる人、自分のペースと他人のペースの折り合いがつかずにしんどさを抱えている人には、かなり刺さると思います。自分の体と心、そして他者との間にある“余白”の扱い方を、静かに、でも深く考えさせてくれる本です。
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ハイライト密度
多くの読者は第3章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの27%が集中しています。
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