
灰と幻想のグリムガル level.10 ラブソングは届かない (オーバーラップ文庫)
十文字青、白井鋭利
オーバーラップ / 2017-03-25
この本について
仕事でも人間関係でも、相手の動きに合わせることばかり優先して、自分が何を感じているのかよく分からなくなる瞬間ってあります。頑張って成長してきたはずなのに、どこか物足りなさが残るというか、「もっとできる気がするのに、踏み出せない」みたいな感覚。頭では分かっているのに身体が固まるあの感じ、ぼくもけっこうあります。 グリムガル10巻の抜粋を見ていると、読者が刺さっているのは、そういう“自分の限界の扱い方”なんだと思うんです。クザクの成長を認めつつも、ハルヒロが「もっとやれるはずだ」と感じるシーンって、他人事に見えて実は自分への視線にも近いんですよね。気づかないふりをしてきた物足りなさを、そっと突かれるような感覚がある。そして逆に、冒頭のみんなのドタバタした距離感や、闇の中で何がなんだか分からなくなる描写には、「ああ、迷うってこういうことだよな」と安心させられるところもある。 この巻は、派手に背中を押すタイプではなくて、迷って進んで、また迷って…を繰り返す仲間たちの姿を丁寧に見せてくれるので、自分の不器用な成長をそのまま認められるようになる本です。特に、自分の“余白”に気づいているのに活かしきれない人に刺さると思います。そんな時に読むと、焦りよりも「もう少しだけ前に進んでみるか」というくらいの温度で、気持ちが動きます。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第1章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの25%が集中しています。
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