
ベストセラーコード
ジョディ・アーチャー, マシュー・ジョッカーズ, 川添 節子, and 西内 啓
日経BP / 2017-03-24
この本について
物語を書こうとすると、つい盛り込みすぎたり、アイデアの迷路に入りこんでしまうことがあります。自分でも何が核なのか分からなくなって、キャラクターの感情もどこか受け身になってしまう。読んでいる側としても、最初の数十ページで「これ、どこに向かうんだろう…」と迷子になることはありますよね。 『ベストセラーコード』は、そのモヤモヤを感覚ではなくデータでほどいてくれる本でした。特に刺さったのは、売れる小説ほど「最初の30パーセントに入れるトピックは絞られている」という話で、逆に売れない作品ほど詰め込み気味になるという指摘です。あれこれ語りたくなる気持ちを抑えて、読者がつかむべき“芯”を前に出す姿勢が、数字で裏づけられているのが面白いところでした。また、優れたオープニングは20ワード以内で物語全体の対立を示しているという話も、書く人にも読む人にも効く視点だと思います。 テーマ選びについても、リアリズムが強く作用することや、キャラクターが受動的だと物語全体が弱くなるなど、「言われればそうなんだけど、自分では気づけなかった」観点が多い本です。ただしこの本は“売れる法則”を押しつけるものではなく、むしろ自分が好きな作品の構造を解像度高く見られる道具に近い気がします。 物語の整理に行き詰まっている人や、自分の“好き”を言語化したい読書家に、とても刺さる一冊です。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第2章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの23%が集中しています。
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