
「公益」資本主義 (文春新書)
原 丈人
文藝春秋 / 2017-03-17
この本について
仕事をしていると、会社の判断が「本当にこれでいいのか…」と腑に落ちないまま進んでいく瞬間ってありますよね。短期の数字だけを追うための施策や、人を切って株価を上げる話が平然と語られる空気に、自分だけが違和感を覚えているようで言葉にしづらい。でもそのモヤモヤを放置すると、結局どこに向かって働いているのか分からなくなってくるんですよね。 この本は、そのモヤモヤを「あなたの感覚のほうが普通だ」と裏付けてくれる一冊でした。著者は「会社は株主のもの」という考え方そのものを問い直します。短期で利益を出せば株主は喜ぶ、だから従業員や顧客が置き去りになる。私たちが日々見ている不自然さは、個々の会社が悪いというより、ルールそのものがおかしいから発生しているんだと示してくれます。さらに面白いのは、アメリカやイギリスの現場でも同じ構造が起きていて、それを“当たり前”だと思い込んでいる人が多いというリアルな描写です。目の前の判断をどう受け止めればいいか、少し視界が広がります。 読み終えると、「自分の違和感は単なる愚痴じゃなく、資本主義の仕組みと結びついていたのか」と腹落ちする瞬間が何度かあります。組織の中で働きながらも、この構造を理解しておくと、短期の数字に振り回されにくくなるし、自分がどんな会社を選ぶか、どんな働き方をしたいかを考えるときの軸にもなります。 短期利益の空気に日々振り回されている人に刺さる本だと思います。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第1章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの25%が集中しています。
読書の順序
この本に似ている本
すべて見る arrow_right_alt
資本主義の中心で、資本主義を変える (NewsPicksパブリッシング)
清水大吾

資本主義の預言者たち ニュー・ノーマルの時代へ (角川新書)
中野 剛志

「新しい資本主義」のアカウンティング―「利益」に囚われた成熟経済社会のアポリア
スズキトモ

株式会社規範のコペルニクス的転回―脱株主ファーストの生存戦略
コリン・メイヤー、宮島 英昭、清水 真人、河西 卓弥

リストラなしの「年輪経営」~いい会社は「遠きをはかり」ゆっくり成長~ (光文社知恵の森文庫)
塚越 寛
書籍情報(出版社紹介・目次)expand_more
出版社による紹介
読んだ内容を、もう忘れない。
BookNotion Zなら、Kindleのハイライトを自動で保存・整理。Notionにエクスポートして、いつでも振り返れます。
クレジットカード不要