
読んでいない本について堂々と語る方法 (ちくま学芸文庫)
ピエール・バイヤール and 大浦康介
この本について
本について話す場面で、相手が知っている前提で会話が進んだり、自分がちゃんと読めていないことに後ろめたさを覚えたりすることってありますよね。読書が好きなのに、いつも「全部読めてない」という負い目を抱え続けるあの感じ、僕もずっと抜け出せませんでした。 この本が面白いのは、「本を読む/読まない」という二択そのものをずらしてくれるところです。抜粋にもありますが、著者はまず「本を読むことは読まないことと表裏一体」と言い切ります。読めなかった無数の本も含めて、僕らは自分だけの“内なる図書館”を形成している。そして実際に会話で飛び交っているのは、現実の本そのものではなく、その人の人生で形づくられた「位置関係」や「記憶の断片」なのだ、と。これを知るだけで、読書との向き合い方がだいぶ軽くなりました。 もうひとつ刺さったのは、「本の全体像を把握できるなら、必ずしも通読する必要はない」という視点です。読んでいない部分があるから語れないのではなく、自分がどこに立っているかさえ分かれば、むしろその“空白”が想像力を働かせてくれる。読書量が足りない自分を責めていた時間が、ちょっと別のものに変わります。 全部を把握しないと不安になる人より、「読みきれなさ」とうまく付き合いたい人に向いている本です。読書に対する負荷がふっと軽くなる感覚が欲しいときに、そっと開くといいと思います。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第1章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの48%が集中しています。
読書の順序
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