
人類の未来 AI、経済、民主主義 (NHK出版新書)
ノーム・チョムスキー, レイ・カーツワイル, マーティン・ウルフ, ビャルケ・インゲルス, フリーマン・ダイソン, and 吉成 真由美
NHK出版 / 2017-04-11
この本について
最近、AIの話題を追っていると、どこかで「結局、何を信じていいのか分からない」という感覚がつきまといます。技術が伸びているのは確かだけれど、シンギュラリティの予測は極端だし、かといって慎重すぎる議論も現実から離れている気がする。そんな宙ぶらりんな気分のまま、日々の仕事にAIをどう位置づければいいのか分からなくなる瞬間があると思います。 この本は、その“分からなさ”に対して、無理に結論を与えるタイプではありません。むしろ、チョムスキーやカーツワイルなど立場の違う専門家が並んで話すことで、「未来を語るときの前提そのもの」を見直させてくれるのが大きいです。たとえば、人間は自分のことになると急に非理性的になる、という指摘は、AIを語るときの熱狂や不安を俯瞰する視点につながります。また、指数関数的成長をどう捉えるか、あるいはデータの量に依存したAIが本当に“知能”と言えるのか、といった論点が並列されることで、自分がどこで思考停止していたのかが見えてきます。 さらに、政治や経済の話題も避けずに扱われているので、AIだけを切り離して考える危うさにも気づかされます。グローバリゼーションの停滞や民主主義の揺らぎを前提にすると、技術の進歩がどんな形で社会に作用するのかがより現実的に見えてくる。未来予測というより、自分の足場を固めるために読む本に近いです。 AIに対して「楽観も悲観もどこか極端に感じる」という人には特に刺さると思います。
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ハイライト密度
多くの読者は第8章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの15%が集中しています。
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