
恋愛仮免中 (文春文庫)
奥田英朗、窪美澄、荻原浩、原田マハ、中江有里
文藝春秋 / 2017-05-10
この本について
恋愛のことになると、年齢とか周りの結婚事情とか、気づけばいろんな「基準」に引っ張られてしまうことがありますよね。自分でも理由がよくわからないまま、なんとなく焦ったり、見栄なのか本心なのかも曖昧なまま動いてしまう感じ。頭では落ち着きたいのに、気持ちがざわつく、あの感じです。 『恋愛仮免中』を読んでいて強く思ったのは、登場人物たちがまさにそのモヤモヤの中にいるということでした。たとえば「二十八にもなってファミレスでデートか」と自分を惨めに感じてしまう瞬間とか、「友人の結婚生活を見て、自分もそこに加わりたいと思っただけ」と気づく場面。誰かと比べていた自分にハッとする感覚は、かなり刺さる人が多いはずです。一方で「自分が楽しく生きることが最優先」と言い切るキャラクターもいて、他人の物差しではなく、自分の基準を見つけていく姿が静かに背中を押してくれます。 この本が効くのは、恋愛そのものよりも「どう生きたいか」を考えるきっかけになるところだと思います。好きじゃない相手だと我慢になることも、好きな人なら自然と許せるという話や、女の友情も含めて関係性には釣り合いがあるという現実味のある視点は、理想論ではなく、生活の中で何を大事にするかをシンプルに思い出させてくれます。 いま、恋愛の優先順位に迷っている人や、他人のペースに流されがちな人には特に刺さる一冊だと思います。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第10章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの67%が集中しています。
読書の順序
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