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デーミアン (光文社古典新訳文庫)

デーミアン (光文社古典新訳文庫)

ヘッセ and 酒寄 進一

光文社 / 201706

累計読者数6
平均ハイライト数 28.3件/人
star総合評価 71/100
menu_book精読型
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この本について

人付き合いや仕事に合わせて“まともな自分”を演じていると、ふと「このままでいいのか」と不安になることがあります。誰かに合わせて変わったつもりでも、心の奥では居場所が見つからない感じが残ったまま。無理に前向きになろうとしても、逆に自分が遠のいていくようなときもあります。 『デーミアン』が効いてくるのは、そういう“自分の内側との距離感”が気になり始めた頃だと思います。シンクレアが、家族や学校の正しさから外れる恐さを抱えながら、それでも「世界を自分のなかに持っていることと、それを知っていることは違う」と気づいていく過程が、とても現実的なんです。誰かに導かれそうになっても、結局は自分の経験を通さないと本質的な変化を掴めない、という描かれ方も刺さります。自由を取り戻した瞬間に、懺悔という小さな行動に踏み出す場面も、内面の変化がどう日常に反映されるかの例としてすごく具体的です。 派手な物語ではないのに、自分の中の“明るい部分と暗い部分の両方を見に行く勇気”をそっと支えてくれる一冊です。まわりの価値観から少し距離を取りたい人、自分の内側の声が以前より強くなってきた人には、特にしみると思います。

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