
最悪の事故が起こるまで人は何をしていたのか
ジェームズ・R・チャイルズ and 高橋 健次
この本について
仕事でも日常でも、「なんとなく不安はあったのに、気づいたら手に負えなくなっていた」という場面ってけっこうありますよね。自分では冷静なつもりでも、焦りが出るといつもの判断ができなくなって、後から「あそこで止まれたはずなのに」と思い返すこともあります。 この本は、そういう“じわじわ悪化する状況”をどう見抜き、どう踏みとどまるかを、事故の事例を通して教えてくれます。たとえば、問題には必ず前ぶれがあるのに、それを見逃すのは人より状況のほうが複雑だからだという指摘や、人間は緊張がピークを超えると記憶より昔の癖に戻ってしまう、という話は自分の小さな失敗にも思い当たるところが多いです。また、ニアミスを丁寧に扱う組織が、どんなふうに“壊れにくさ”をつくっているかを読むと、個人でも仕事の進め方を少し変えたくなります。何か異変を感じたときに「自分は何をわかっていないのか」を確認するクセを持つだけでも、判断の質はけっこう変わるはずです。 派手な成功の話ではなく、むしろ「大きな失敗がどう積み上がるか」を丁寧に追っているので、読後に残るのは恐怖より実務的な手触りです。想定外に巻き込まれやすい時代に、自分の判断を少しでもまともに保ちたい人に刺さる本だと思います。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第1章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの30%が集中しています。
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