
個人主義とは何か (PHP新書)
西尾 幹二
PHP研究所 / 2007-05-16
累計読者数4
平均ハイライト数 22.3件/人
推定読了時間 約3時間
star総合評価 60/100
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この本について
ときどき、自分が何を「進んでいる」と信じて疑わないのか、よく分からなくなることがあります。自由が多いはずなのに落ち着かないとか、社会の価値観にモヤッとするのに、結局その物差しで自分を測ってしまうとか。頭では個人として生きたいと思っているのに、実際のところ何に縛られているのかが見えにくいまま過ごしてしまうんですよね。 『個人主義とは何か』は、そのモヤモヤに正面から切り込んでくる本でした。日本の「個人」観がどんな歴史的経緯で作られたのか、そして「自由を求めすぎると逆に不自由に陥る」という指摘は、自分の感覚にも思い当たるところが多いです。革新と保守の緊張があってこそ個人が機能する、という視点も、普段の生活に置き換えると意外と実感しやすい。たとえば、制約がある場面の方が判断がブレずにすむ瞬間って誰でもあると思います。 読みながら感じたのは、「個人であることは、社会から離れることじゃない」という当たり前のようでいて難しい感覚でした。自分と社会の間にちゃんとした“張り”がないと、理想だけが肥大化して現実との距離がますます分からなくなる。ああ、自分がいつもぶつかっていた違和感ってこれか、と整理されていく感覚がありました。 「自由って何だろう」「今の価値観のどこまでを自分の意思と思えるんだろう」と立ち止まることが多い人に、とても静かに効いてくる本だと思います。
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出版社による紹介
名著『ヨーロッパの個人主義』待望の復刊! 世界に凛と立つ日本人の「個」とは。グローバリゼーションが進む現代もなお、日本人は西洋の価値観に囚われてはいないだろうか。〈個人〉や〈自由〉といった周知の概念が、そもそもは「輸入品」である。本書では、日本特有の個と社会のあり方を、諸外国の文化との比較により考察する。いまも強い訴求力をもって読者に迫る、人間の懐疑と決断を真摯にみつめる思想家の原点。1969年の発刊以来、50版近くを重ねた名著がよみがえる。新たに三十ページを加筆した完全版。 「私はこの追加章を、2007年4月、71歳の年齢で書いている。前章までの記述は、33歳の頃であった。しかし、前章までに修正の必要を感じないのは、私が生涯いいつづけてきた個と社会との関係における個人の生き方、人間の懐疑と決断がテーマであったからで、文明や社会の観察はあくまでそれを補強する判断材料にとどまっているからである」(本文より) 【PHP研究所】
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