
死刑 その哲学的考察 (ちくま新書)
萱野稔人
累計読者数9
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star総合評価 70/100
start序盤集中型
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この本について
ときどき「文化が違うんだから仕方ない」とか「価値観は人それぞれだし」と言って、その場の議論をそっと終わらせてしまうことがあります。でも心のどこかで、本当にそれで片づけていいのか…とモヤモヤが残る。死刑の話題になると、その感覚はより強くなる気がします。自分の立場を決めきれないまま、ずっと保留にしている人も多いんじゃないでしょうか。 この本は、結論を押しつけてくるタイプのものではなくて、むしろ「どこで議論が止まってしまうのか」を丁寧にほどいてくれます。たとえば、日本では死刑が文化として語られがちだけれど、世界には石打ち刑や名誉殺人のように「文化」を理由に正当化できない例もある。その事実を突きつけられると、文化相対主義だけでは説明しきれない領域があると気づかされます。また、道徳や正義を論証ではなく説得として捉える視点は、議論がかみ合わない理由を解きほぐしてくれます。「死刑が妥当かどうか」だけでなく、「そもそも人を説得するとはどういうことなのか」という根っこの問いに触れる感じです。 立場を決めたい人よりも、「どちらにも踏み切れずにいる自分の思考の癖を知りたい人」に刺さる本だと思います。
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出版社による紹介
死刑の存否をめぐり、鋭く意見が対立している。「結論ありき」でなく、死刑それ自体を深く考察することで、これまでの論争を根底...
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