
おそろしいビッグデータ 超類型化AI社会のリスク (朝日新書)
山本 龍彦
株式会社朝日新聞出版 / 2017-11-13
この本について
最近、気づかないところで自分のデータが勝手に評価されているような感覚がありませんか。融資や入試、広告の表示まで、いつの間にか「点数」や「過去」によって判断されている気がして、なんとなく落ち着かない。しかも、自分で同意したつもりがないのに、拒否する選択肢がどこにも見当たらない瞬間がある。僕自身もその違和感をずっと放置したまま過ごしていました。 この本は、そういう漠然とした不安に対して「気のせい」ではなく、実際にどこで何が起きているのかを丁寧に説明してくれます。例えば、AIの予測にはバイアスが紛れ込むし、過去のデータに引きずられてマイノリティが不利になる構造が簡単に生まれてしまうこと。あるいは、自分の管理下にない場所で「事実らしい情報」が勝手に推知され、それが社会的な扱いに影響する可能性があること。こういう点を知るだけで、自分の生活のどこがリスクと隣り合わせなのかが見えるようになります。 さらに読み進めると、「じゃあどう向き合えばいいのか」のヒントも少しずつ掴めます。完全に匿名化すれば解決するわけではないことや、同じ思考の人だけが集まる環境が偏った判断を生みやすいことなど、日常で気をつけられる視点がいくつもありました。僕は特に、「人生をやり直す自由」がデータによって奪われてしまうかもしれない、という指摘が強く刺さりました。これは大げさではなく、自分の行動や選択の背景を見直すきっかけになります。 データ社会に対してうっすら不安を持ちつつ、何が問題なのか言語化しきれていない人に刺さる本です。自分の生活の延長線で読み解ける内容なので、構えずに手に取れると思います。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第3章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの27%が集中しています。
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