
現代思想2018年1月号 特集=現代思想の総展望2018
養老 孟司, 柄谷 行人, 中沢 新一, 大澤 真幸, and 信田 さよ子
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この本について
最近、ニュースを見ても議論を聞いても、自分がどの立場から物事を見ているのか分からなくなる瞬間がありませんか。誰かの意見を理解したつもりでも、どこかで噛み合っていない気がして、でもその「ズレ」が何なのか言語化できないまま、ずっと胸のあたりに居座ってしまうような感覚です。僕自身、仕事でも日常でもその違和感にしょっちゅうつまずきます。 『現代思想2018年1月号』の特集は、その「取り違え」の正体を少しだけ照らしてくれました。ここで語られるのは、他者と自分が同じ言葉を使っていても、そもそも見ている世界が違うという前提をどう扱うかという話です。「翻訳は取り違えを消すのではなく、むしろ際立たせることだ」という視点は、相手を“理解する”ことに必死になって空回りしていた自分にはかなり効きました。また、世界の見え方が偏っていると気づけるのは、他者が確かに存在すると知っているからだ、という指摘も静かに刺さります。 この本は、なにかを即解決してくれるわけではありません。でも、自分の前提を一度ほどいてみたいときや、相手とのズレをそのまま抱えながら関係を続ける方法を探したいときに、ゆっくり効いてきます。視点をひとつ増やしたいと思っている人に向いている一冊です。
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