
貞観政要 (ちくま学芸文庫)
呉兢 and 守屋洋
講談社 / 2021-01-12
累計読者数25
平均ハイライト数 12.5件/人
推定読了時間 約9時間29分
star総合評価 54/100
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この本について
仕事が安定してきた頃に、逆に判断が鈍ることってありませんか。組織が落ち着くほど、空気を読んで意見を言いづらくなったり、細かいほころびを「まあいいか」で流してしまったり。自分でも気づかないゆるみみたいなものが、じわじわ積み上がっていく感じです。 『貞観政要』を読むと、その感覚がまったく特別なことではなく、むしろ「守りの時代」には必ず起きる現象なんだと腹に落ちます。太宗が何度も語るのは、身を正すとか、諫めを聞くとか、一見きれいごとのようだけれど、実際は組織が大きくなるほど難しくなることばかり。たとえば、小さな問題にも“波及する小事”があって、それを見抜けるかどうかで後の混乱が決まる話や、能力だけでなく人格を見ないと悪人ほど大きな害を出すという指摘は、いまの職場にもそのまま当てはまってしまいます。 何より印象に残るのは、太宗が「自分を映す鏡」として、きちんと諫言してくれる側近を求め続けた姿勢です。自分の判断に自信がないときほど、耳の痛いことを言ってくれる相手がいるかどうかで迷い方が変わる。これは管理職だけでなく、誰にでも当てはまる感覚だと思います。 勢いより持続に悩んでいる人、組織の“守り”が怖くなってきた人には、静かに効く本です。
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出版社による紹介
1300年以上読まれた「統治の教科書」不朽の古典、全文完全新訳。 とても読みやすい平明な訳文と、背景となる歴史がよくわかる解説でおくる、決定版! □よき君主は諫言に傾聴する□ 唐王朝(618-907年)の第二代皇帝にして、王朝の最盛と謳われる七世紀「貞観の治」をなした皇帝・太宗が、広大な版図を治め、王朝を栄えさせるために、臣下と議論を交わし、ときには痛烈な諫言を受け入れた様を描いたのが、この『貞観政要』全十巻四十篇です。 「私の非が明らかにならない理由は、官僚たちが従順で、皇帝の機嫌を損うのを憚かっているためだろうか。そうならないように、私は虚心に外からの忠告を求め、迷いを払いのけて反省しているのである。言われてそれを用いないのであれば、その責任を私は甘んじて受け入れよう。しかし、用いようとしているのにそれを言わないのは、いったい誰の責任であるか。今後は、各自が誠意を尽くせ。もし私に非があれば、直言して決して隠さないように」(本書 巻二「任賢」より) □「人の上に立つ者」のために書かれた□ 太宗が死して60年余が過ぎ、国史編纂に携わる歴史家の呉兢によって編纂されたこの書物は、唐王朝が変革のときを迎えようとする時代にあって、貞観の治世を手本とするよう、当時の皇帝に上進されたものでした。 □日本人も古代から読み継いだ□ 平安時代の日本にも伝わると、以来江戸時代を経て現代に至るまで、統治者の心構えを説く必読書として読まれ続けてきました。 徳川家康も明治天皇も読んだと言われる、「主君のための教科書」です。 □ビジネスの智恵として□ 現代にも通じる、人材育成、組織統治、コミュニケーション術の要諦を説く一冊として注目されています。 □歴史学の眼で「全文」を読み解く□ 『貞観政要』が描くのは「理想の君主」像だけではありません。 長く皇帝の座にあった太宗は、やがて怒りやすくなり、傲慢で贅沢になり、直言を嫌がるようにもなっていきます。 ・なぜ編者・呉兢は、そのようなことまで記したのか ・唐王朝はいかなる歴史の中で築かれたか ・実像の皇帝・太宗はどのような人物であったか 歴史学者ならではの鋭い分析とわかりやすい解説で、本書の「本当の意義」を読み取ることができます。 【本書は訳し下ろしです】
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