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覇王の家(下)(新潮文庫)

覇王の家(下)(新潮文庫)

司馬 遼太郎

新潮社 / 2002-04-20

累計読者数7
平均ハイライト数 6.4件/人
推定読了時間 約4時間6分
star総合評価 51/100
trending_up後半加速型
check_circle推定完走率 56%

この本について

仕事でも私生活でも、人の意見をどう扱うかでモヤモヤする瞬間ってありますよね。言うべきことを言う勇気もほしいし、逆に自分が上の立場に立つと「どこまで任せて、どこまで口を出すべきか」がよく分からなくなる。正論を言えばいいわけでもないし、慎重すぎると臆病に見える。そのあたりの“さじ加減”で悩んでいる人は多いと思います。 『覇王の家(下)』を読んでいて、読者が何度も保存していたのは、家康の「愚論でも最後まで聴く」「家臣を疑わない」「素知らぬ体で任せ切る」といった姿勢でした。派手さはないのに、組織の空気のつくり方としては異常に実践的です。上から怒鳴られる職場で正論が消えるのは珍しくないですが、この本を読むと、なぜ家康があえて沈黙を選び、耳を傾け、家臣の発言の芽をつぶさなかったのかが生々しく見えてきます。自分の言葉を強めるより、相手の言葉を生かすほうが組織が回る、という視点の転換が起こります。 また、臆病さがもっとも危ない、という一文に救われる人も多いはずです。強く振る舞えと言いたいわけではなく、恐れからの行動が周囲に余計な混乱を生むことがある。その仕組みが戦場の具体的な描写を通して理解できるので、自分の仕事場に置き換えやすいんです。 結局のところ、この本は「権限を持つ側の沈黙の重さ」や「場を整える側の聞く姿勢」を学びたい人にじわっと効いてきます。上に立つことに疲れている人、リーダーを任されて戸惑っている人には、静かに刺さる一冊だと思います。

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書籍情報(出版社紹介・目次)expand_more

出版社による紹介

徳川三百年――戦国時代の騒乱を平らげ、長期政権(覇王の家)の礎を隷属忍従と徹底した模倣のうちに築き上げた徳川家康。三河松平家の後継ぎとして生まれながら、隣国今川家の人質となって幼少時を送り、当主になってからは甲斐、相模の脅威に晒されつつ、卓抜した政治力で地歩を固めて行く。おりしも同盟関係にあった信長は、本能寺の変で急逝。秀吉が天下を取ろうとしていた……。
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