
覇王の家(上)(新潮文庫)
司馬 遼太郎
新潮社 / 2002-04-20
累計読者数6
平均ハイライト数 12.2件/人
推定読了時間 約4時間6分
star総合評価 53/100
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この本について
仕事でも日常でも、人との距離感に悩むことって多いですよね。どこまで踏み込めばいいのか、どう振る舞えば関係が壊れずに済むのか、正解が見えないまま動いてしまう感じ。僕自身もよく迷うのですが、『覇王の家(上)』を読んでいると、家康の「人間関係に対する異様なまでの慎重さ」と「自分を安易に解放しない姿勢」が、そんな迷いにじわっと効いてきました。 家康は臆病だった、と司馬遼太郎は何度も書きます。でもその臆病さが、相手を読み違えないための周到さにつながっていく。強さというより、生き延びるための視野の広さに近い。僕らの世界でも、怖いと感じる相手とのやり取りほど、少し余分に考えてみることで失敗が減る場面ってありますよね。また、家康が何より重んじたのは「人と人のあいだの関係」で、そこに苦い選択を重ねても切らなかった。その姿勢は、関係に疲れ気味のときほど染みてきます。 さらに、「物まねび」のくだりも印象的でした。自分の才覚に執着しないほうが、外の知恵が入ってくる。これ、仕事で行き詰まっているときほど効きます。変に“自分のやり方”に固執しないほうが、状況がひらけることがあるんですよね。 歴史物として読むより、人間関係で消耗しがちな人が、一度息をつくために読む本だと思います。とくに、慎重さゆえに疲れやすい人にはかなり刺さります。
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出版社による紹介
徳川三百年――戦国時代の騒乱を平らげ、長期政権(覇王の家)の礎を隷属忍従と徹底した模倣のうちに築き上げた徳川家康。三河松平家の後継ぎとして生まれながら、隣国今川家の人質となって幼少時を送り、当主になってからは甲斐、相模の脅威に晒されつつ、卓抜した政治力で地歩を固めて行く。おりしも同盟関係にあった信長は、本能寺の変で急逝。秀吉が天下を取ろうとしていた……。
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