
関ヶ原(中)(新潮文庫)
司馬 遼太郎
PHP研究所 / 2023-04-04
累計読者数10
平均ハイライト数 6.2件/人
推定読了時間 約3時間13分
star総合評価 56/100
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この本について
仕事でも人間関係でも、正しさだけでは動かない場面にぶつかることがあります。議論で詰めても相手が動かないとか、会議で妙案を出したつもりがうまく転がらないとか。頭では分かっているのに、現場ではどう振る舞えばいいのか迷うんですよね。僕もよくそこで立ち止まります。 『関ヶ原(中)』を読んでいて刺さったのは、家康や三成の戦い方が「性格」でも「天才」でもなく、もっと具体的な意思決定の積み重ねとして描かれているところでした。家康が衆議を装いながら部下の思考を鍛えていく場面や、疲れれば判断が鈍ると知って意図的に体力を管理する描写は、現代のチームマネジメントにもそのまま持ち込めます。逆に三成のように理を通しすぎて敵を増やす姿は、正しさを貫くほど孤立していく自分自身のことを見ているようでした。抜粋にもある「多弁は手の内を見せる」「道理を楯にすると敵を作る」という指摘は、気をつけないとすぐ再現してしまいそうです。 この巻は、歴史の大事件を読むというより「組織の中でどう動くか」を丁寧に考えさせられる読書でした。正義や才能よりも、状況の読み方や人の感情の扱い方が勝敗を分ける。その現実味が妙に心に残ります。正しさと現実の折り合いで悩みがちな人にこそ刺さると思います。
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出版社による紹介
慶長五年(一六〇〇)九月十五日、天下分け目の戦いとして、後世に知られ、家康率いる東軍が勝利を得た関ヶ原合戦。日本史上、あまりにも有名なこの合戦の経緯や様相は、小説やドラマで何度となく描かれてきた。しかしながら、それらの劇的なストーリーが、実際に真実に基づくものかどうかは、今もって論争が繰り広げられている。文庫化に際し、ここ数年の「関ヶ原合戦」に関わる最新研究もふまえ、アップデートされた本書が、その真相に迫る。豊臣秀吉没後、歴史は大きく動き出す。五大老のひとり、徳川家康は、いかにして天下獲りの道を歩んだのか。西軍を率いた石田三成、西軍総大将になった毛利輝元、上杉景勝と直江兼続……。相対する東軍の家康に従う井伊直政、本多忠勝ら譜代の家臣、そして福島正則、細川忠興、黒田長政……。さらに、真田家、小早川秀秋らは、どう動いたのか。「東西挟撃策」「小山評定」「石田三成訴訟事件」「直江状」……合戦前後の動静を、良質な一次史料を重視し、丹念に見つめ直し、検証することで、見えてきたのは、決戦前日に東西両軍の勝敗は決まっていたということだった——。 ●目次構成 ●プロローグ 徳川幕藩体制の端緒となった「関ヶ原合戦」の論点 ●第一章 豊臣政権の変質 ●第二章 上杉景勝の覚悟 ●第三章 決起した西軍 ●第四章 輝元、吉継、三成の選択 ●第五章 関ヶ原前夜の攻防 ●第六章 決戦関ヶ原 ●第七章 「関ヶ原合戦」の戦後処理 ●エピローグ 徳川家康「関ヶ原体制」の創出 *本書は、2019年9月にPHP研究所から刊行された『関ヶ原合戦は「作り話」だったのか』を改題のうえ、加筆・修正したものです。 【PHP研究所】
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