
関ヶ原(上)(新潮文庫)
司馬 遼太郎
PHP研究所 / 2023-04-04
累計読者数14
平均ハイライト数 6.1件/人
推定読了時間 約3時間13分
star総合評価 50/100
boltライト読書型
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この本について
仕事でも人間関係でも、「正しくやっているはずなのに、なぜかうまく運ばない」という場面ってありますよね。理屈では勝てる、段取りも間違っていない、でも相手が動かない。あるいは、ちょっとした評判で流れが止まってしまう。私自身、そんな “計算では割り切れないところ” に何度もつまずいてきました。 『関ヶ原(上)』を読んで感じたのは、三成や家康たちのやり取りの中に、いまの私たちが抱える行き詰まりに通じる視点がかなり埋まっていることでした。たとえば「智弁勇だけでは世は動かない」という言葉は、スキルや真面目さだけでは人はついてこないという、身に覚えのある現実を容赦なく突いてきます。逆に家康のように、馬鹿も狂人も役目を与えて使う、あるいは相手の名誉を折らずに交渉を進めるといった柔らかい力は、現代の職場でもそのまま応用できるように思いました。結局、世間は噂で動き、人は来歴や過去をいったん忘れて付き合える相手に惹かれる。そのあたりの描写が妙に生々しくて、自分のふるまいを見直すきっかけになります。 特に、正面突破だけではしんどいと感じている人、あるいは「論理では勝てるのに、現実では負ける」とこぼしてしまう人には刺さる一冊だと思います。歴史小説ではあるのですが、武将たちの判断や感情の揺れを追っていくと、自分の癖や立ち回りがそのまま照らされるようで、読み終えたあとに小さな調整を自然としたくなる本でした。
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出版社による紹介
慶長五年(一六〇〇)九月十五日、天下分け目の戦いとして、後世に知られ、家康率いる東軍が勝利を得た関ヶ原合戦。日本史上、あまりにも有名なこの合戦の経緯や様相は、小説やドラマで何度となく描かれてきた。しかしながら、それらの劇的なストーリーが、実際に真実に基づくものかどうかは、今もって論争が繰り広げられている。文庫化に際し、ここ数年の「関ヶ原合戦」に関わる最新研究もふまえ、アップデートされた本書が、その真相に迫る。豊臣秀吉没後、歴史は大きく動き出す。五大老のひとり、徳川家康は、いかにして天下獲りの道を歩んだのか。西軍を率いた石田三成、西軍総大将になった毛利輝元、上杉景勝と直江兼続……。相対する東軍の家康に従う井伊直政、本多忠勝ら譜代の家臣、そして福島正則、細川忠興、黒田長政……。さらに、真田家、小早川秀秋らは、どう動いたのか。「東西挟撃策」「小山評定」「石田三成訴訟事件」「直江状」……合戦前後の動静を、良質な一次史料を重視し、丹念に見つめ直し、検証することで、見えてきたのは、決戦前日に東西両軍の勝敗は決まっていたということだった——。 ●目次構成 ●プロローグ 徳川幕藩体制の端緒となった「関ヶ原合戦」の論点 ●第一章 豊臣政権の変質 ●第二章 上杉景勝の覚悟 ●第三章 決起した西軍 ●第四章 輝元、吉継、三成の選択 ●第五章 関ヶ原前夜の攻防 ●第六章 決戦関ヶ原 ●第七章 「関ヶ原合戦」の戦後処理 ●エピローグ 徳川家康「関ヶ原体制」の創出 *本書は、2019年9月にPHP研究所から刊行された『関ヶ原合戦は「作り話」だったのか』を改題のうえ、加筆・修正したものです。 【PHP研究所】
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