
断る力 (文春新書)
勝間 和代
文藝春秋 / 2009-02-20
この本について
人から頼まれごとが来ると断りづらくて、結局いろんな方向に引っ張られてしまう。しかも、断ったら嫌われるんじゃないかと気になってしまう。頭では「やるべきことに集中したい」と思っているのに、現実はなかなかうまくいかない。そんなとき、この本の抜粋を読んでいると、読者の方が「嫌われる理由の8分類」や「悪意ある人は全体のごく一部」という部分を保存しているのが印象的でした。多くの人が、本当は“嫌われること”そのものより、「嫌われる可能性」にずっと縛られているんですよね。 『断る力』は、その縛りをほどくための視点がいくつも出てきます。たとえば、嫌われるという現象は自分だけの責任ではないこと。期待に応えられなかったからと言って、必ずしもこちらの落ち度とは限らないこと。あるいは、断るときに相手の価値観を理解したうえで代替案を示せば、関係性を壊さずに自分の軸を守れること。こういう“人間関係のリアル”が丁寧に書かれていて、気合い論ではなく、現場で試せる形になっています。 そしてもうひとつ、読者の保存率が高かったのが「子どもサッカー」の話でした。あれこれ言われるままに動き続けると、自分の時間も評価軸も他人任せになってしまう。集中すべき分野に時間を投下するには、断る力そのものが必要だという指摘は、仕事でも日常でもそのまま刺さります。 「嫌われるのが怖くて身動きがとれない人」「どこかで他人の評価に振り回されてると感じる人」にとって、この本は“強くなる”ための指南書というより、“自分のままで立てる場所”を見つけるための一冊に近いと思っています。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第1章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの37%が集中しています。
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