
書いてマスター! 財務3表・実践ドリル (日本経済新聞出版)
國貞克則
日経BP / 2010-12-21
この本について
財務3表って、「一応わかってるつもりだけど、数字同士のつながりになると急に霧が出る…」みたいな瞬間ありませんか。BSのどこかが動いたはずなのにPLのどの数字と結びつくのか、CSで現金がどう減ったのか、頭の中で線が引けないまま手が止まる、あの感じです。僕も長いあいだそこでもやもやしていました。 この本は、その“線を引く作業”を手を動かしながらやらせてくるタイプの一冊です。例えば、棚卸のタイミングでBSの在庫がどう動くか、減価償却や税金の計上がPLと繰越利益剰余金にどう跳ね返るか、そして間接法CSがどうしてPLの利益から逆算できるのか。読者の保存箇所を見る限り、まさにこの「数字の動きの因果関係」が刺さったのだと思います。単に“知識として覚える”のではなく、“ああ、BSとPLってこうやってつながるのか”と腹落ちする瞬間が何度も出てきます。 特に、配当や任意積立金が繰越利益剰余金にどう影響するのか、仕入と売上原価の関係を売上原価対立法でどう捉えるのか、そして流動比率や総資本回転率の見方が「計算」ではなく「感覚」に変わるあたりは、実務にそのまま持ち帰れる感覚がありました。財務指標の良し悪しを“空気でつかむ”練習になる本は意外と少ないので、そこに価値を感じる人も多いはずです。 数字の意味をただ覚えるのではなく、財務3表を“ひとつの物語”として理解したい人に刺さる本だと思います。僕と同じく、表を並べてもつながりが見えずに立ち止まってしまう人には、じわじわ効くタイプの教材です。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第9章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの19%が集中しています。
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