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良き社会のための経済学 (日本経済新聞出版)

良き社会のための経済学 (日本経済新聞出版)

ジャン・ティロール and 村井章子

日経BP / 2018-08-24

累計読者数4
平均ハイライト数 14件/人
推定読了時間 約10時間53分
star総合評価 45/100
start序盤集中型
check_circle推定完走率 16%

この本について

最近、社会問題の話を見聞きすると「結局どこから手をつければいいんだろう」とぼんやり迷うことが多いです。怒りだけが先に立ってしまったり、逆に自分の思い込みを守るために不都合な情報を避けてしまったり。頭では冷静でいたいと思いながら、気づけば感情やバイアスに振り回されているんですよね。 『良き社会のための経済学』は、そんな迷いを真正面から扱ってくれます。たとえば、温暖化は一国の努力だけでは逆効果になること、だからこそ「怒り」ではなく制度設計で考える必要があることが丁寧に語られています。また、市場は万能でも悪でもなく、状況に応じて失敗しやすい領域があり、そこをどう補正するかを具体的に説明してくれる。自分の思い込みや感情が判断を濁す仕組みもかなり踏み込んで書いてあり、単なる知識ではなく「自分の考え方の癖」を見直すきっかけになります。 読んでいて強く感じたのは、この本が「感情だけでも、理屈だけでも社会は動かない」という現実をそのまま見せてくるところです。意見が割れるテーマについても、著者が過度に断定しない分、こちらも自分の頭で考えざるを得なくなる。そういう意味で、社会問題への距離の取り方を一度リセットしたい人に向いていると思います。 自分の考えに確信が持てないまま議論に巻き込まれがちな人、あるいは「感情と合理の折り合い」をつけたい人には特に刺さる一冊です。

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書籍情報(出版社紹介・目次)expand_more

出版社による紹介

★ノーベル経済学賞が複数受賞可能なら何本受賞してもおかしくない、質量とも世界最高峰の業績を誇るティロール先生が、初めて一般向けに書き下ろした経済書! 良い社会をつくるために経済学はどう役立つのか、現実感覚に富んだスーパー経済学者が万人向けにわかりやすく解説します。 ★なぜ、経済学が社会の問題を解決するのに活用できるのか、というそもそも論から、社会の制度、環境や雇用・失業、金融危機などのマクロ的な経済問題、競争政策や産業政策、イノベーション、規制など、幅広いテーマを取り上げます。ティロール先生がこれまで積み重ねてきた知見が凝縮されている本であり、自らの学者としての生活を交え、一般の読者向けに解説します。数式は一切なく、経済学を知らない人でも読みこなせる。質が高く、広く長く読まれる良書です。 ★ティロール経済学の特色は、完全市場や完全情報などを前提とする従来の経済学とは異なり、不完全市場や経済的インセンティブだけで人は動かないなど、より現実的な前提をおいて、企業や個人、政府の行動を説明し、望ましい行動を促すための制度設計を提案する点にあります。「現実に使える経済学」「社会を良くするための経済学」です。 ★ジャン・ティロール教授は2014年ノーベル経済学賞を受賞した、「スターの中のスター」といわれる「知の巨人」。ゲーム理論を応用した産業組織論、金融論、バブル論など、広範なフィールドにわたってきわめて優れた研究を相次いで発表。ノーベル経済学賞は「市場支配力と規制」に関するテーマで受賞したが、他の分野での受賞も取り沙汰されたほど研究領域は多岐にわたります。また、優れた理論家であると同時に現実感覚に秀でた研究者と評されています。
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