
50(フィフティ) いまの経済をつくったモノ (日本経済新聞出版)
ティム・ハーフォード and 遠藤真美
ディスカヴァー・トゥエンティワン / 2017-02-24
この本について
仕事で新しいツールを導入しても思ったほど効率が上がらなかったり、「革新的」と言われる技術のニュースを見ても、自分の生活にはどう関係するのかピンとこなかったり。そんなモヤモヤを抱えたまま、なんとなく流れに乗って過ごしてしまうことが僕は多いです。テクノロジーの話は派手なのに、実際のところ何が大事なのかが全然つかめないんですよね。 『50 いまの経済をつくったモノ』は、そのモヤモヤを少し落ち着かせてくれました。紙やバーコード、コンテナや有刺鉄線みたいな“地味すぎる発明”を丁寧に掘っていくと、世界の仕組みがどう積み重なってきたのかが急に立体的になります。たとえば、電気が出てきてもすぐに生産性が上がったわけじゃないとか、エンジンの仕組みが一度広まると別の選択肢が消えていくとか、「進歩って直線じゃないんだな」と肩の力が抜ける瞬間が多いです。最新技術に振り回されていた視点が、歴史の積み重ねを見る視点にちょっと切り替わる感覚があります。 そしてもう一つ、この本は勝者だけでなく敗者も生まれるという現実を淡々と描いてくれます。技術革新が万能ではないし、そこには運や制度の偏りもある。だからこそ、いま目の前の変化にうまく乗れない自分を責めすぎなくていいんだと、個人的にはちょっと救われました。 派手な未来予測ではなく、“世界の仕組みを地面から見たい人”に刺さる一冊だと思います。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第3章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの27%が集中しています。
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