ヨムナビ
語りかける身体 看護ケアの現象学 (講談社学術文庫)

語りかける身体 看護ケアの現象学 (講談社学術文庫)

西村ユミ

講談社 / 2018-10-12

累計読者数4
平均ハイライト数 48件/人
推定読了時間 約3時間22分
star総合評価 61/100
start序盤集中型
check_circle推定完走率 12%

この本について

人と向き合うとき、相手の反応が読めない瞬間ってありますよね。こちらが一方的に関わっているだけのように思えて、自分の感じていることも思い込みなんじゃないかと不安になる。仕事でも介護でも、言葉のやり取りが難しい相手と接すると、その感覚はより強くなります。 『語りかける身体』を読むと、その“手応えのなさ”に別の光が当たります。たとえば、触れる/触れられるの境目が曖昧になるあの瞬間。こちらの声かけに反応しているようにも、逆に相手のわずかな動きにこちらが導かれているようにも感じるあの妙なタイミング。本書はその曖昧さを、思い込みとして片付けずに、そこで起きている関係の生成そのものとして扱ってくれるんです。観察した記号だけを並べても見えてこない、前意識的な層での“やり取り”に目を向けさせてくれる。 読んでいると、相手が反応していないように見えるときでも、実は自分の側が相手を「客体」に押し込めてしまっているだけではないか、という痛い指摘にも出会います。関係が成立していないのではなく、自分がその芽を受け取る姿勢になれていなかっただけかもしれない。患者とのやり取りを通して看護師の感受性が育っていく描写は、どんな対人の場にも通じるものがありました。 表面的なリアクションだけで人を判断してしまいがちな人、自分の感覚に自信が持てないまま誰かと関わっている人に、とても静かに効いてくる一冊だと思います。

この本に似ている本

すべて見る arrow_right_alt
書籍情報(出版社紹介・目次)expand_more

出版社による紹介

「植物状態患者」は自分自身や周囲の環境を認識できず、他者と関係することが不可能だと定義されている。しかし実際に彼らと接する看護師や医師の多くは、この定義では理解できない「患者の力」を目の当たりにする。自然科学は彼らを「意識障害」としか診断できない。そこで著者は現象学という哲学を使って、その〈何か〉を探究し始める。
library_books似た本をもっと見るmap書籍マップで探すroute読書パスガイドauto_awesomeAI診断で次の1冊を探す

読んだ内容を、もう忘れない。

BookNotion Zなら、Kindleのハイライトを自動で保存・整理。Notionにエクスポートして、いつでも振り返れます。

無料ではじめる

クレジットカード不要