
観光客の哲学 増補版
東浩紀
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この本について
人と関わるのがしんどいわりに、完全に一人では生きられない。SNSでは「自分はサンプルのひとつにすぎない」と突きつけられ、仕事でも生活でも、意志を持った個人として扱われる瞬間と、統計データとして処理される瞬間が混ざり合う。そんな二重の疲れを抱えたまま、どう距離を取って生きればいいのか、ずっと迷っていました。 東浩紀『観光客の哲学』は、そのモヤモヤをいきなり解決してくれるわけではありません。でも、「人間はそもそも個人であり群れでもある」という視点を押しつけがましくなく示しつつ、世界との向き合い方を少しゆるめてくれる本でした。観光客という主体を持ち出すことで、政治や倫理にがっちり参加しないままでも世界に関われる、そんな立ち位置を現実的なかたちで示してくれます。とくに、世界は誤配で成り立っているという考え方は、関係をつくるときの「正しさ」へのプレッシャーをやわらげてくれました。 他者に深入りしたくないけれど、完全に切り離されるのも怖い。そんな人に静かに効いてくる本です。
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出版社による紹介
第71回毎日出版文化賞受賞、紀伊國屋じんぶん大賞2018でも第2位にランクインした著者の代表作『ゲンロン0 観光客の哲学』に、新章2章・2万字を追加し増補版として刊行。「ゆるさ」がつくる新たな連帯とはなにか。姉妹編『訂正可能性の哲学』と連続刊行!
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