
会社は何度でも甦る ビジネス・エコシステムを循環させた大企業たち
ジム・ ステンゲル、池村 千秋
CCCメディアハウス / 201902
この本について
仕事をしていると、「みんな目の前のKPIに追われて、本当に大事なことは誰が考えるんだろう」とか、「新しい挑戦をしたいのに、社内の空気が重くて踏み出せない」とか、そんなモヤモヤが積み重なることがありませんか。自分もまさにそこで悩んでいて、この本はその霧を少し晴らしてくれた一冊でした。 印象的だったのは、大企業であっても社員が“出世を邪魔しない範囲の安全策”に吸い寄せられ、組織全体がゆっくり弱っていく構図が、どこにでもある話として描かれていることです。その上で、P&GやGE、アマゾンの例を通じて、実験や失敗を仕組みに組み込むことで流れを変えていけるリアルな姿が描かれています。きれいごとではなく、誰がどこでつまずき、どう調整し直したのかという「現場の手触り」があるのが助かりました。 もう一つ、この本が効いたのは、大企業と新興企業のパートナーシップを“ただの提携”ではなく、会社そのものを変えるテコとして扱っている点です。相手企業も成功できる形にすることや、文化の違いにどう向き合うかなど、実際に社内で何を変えないといけないのかが具体的に書かれています。外から刺激をもらうこと自体は簡単でも、それを会社に通すのはこんなにも難しいのか、と少し安心しました。 変化を起こしたいけれど、組織の慣性に押し戻され続けている人に刺さる本だと思います。自分の会社でも小さく一歩を動かすなら、どこをいじれば流れが変わるのか。そのヒントを探しているときに、そっと灯りをつけてくれるような一冊でした。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第10章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの20%が集中しています。
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