
Mobility 3.0―ディスラプターは誰だ?
川原 英司、北村 昌英、矢野 裕真
この本について
移動のサービス化とか、自動運転とか、言葉だけは追いかけているのに、結局「何がどこでどう動いているのか」がつかめないまま仕事している…そんな感覚が続いていました。特に、自動車メーカーやプラットフォーマーがそれぞれ何を握ろうとしているのか、議論が抽象化しがちで、自分ごとに落とし込みにくい。そういうモヤモヤを少し整理してくれたのがこの本でした。 この本の強みは、技術そのものより「資産としてのモビリティがどう扱われるか」という視点がかなり具体的に描かれているところです。ソフトバンクが車両調達から充電、都市交通までを一気通貫で押さえてしまう構図とか、GEがエンジンを“売る”のでなく“稼働量で提供する”モデルに移った話とか、事例の粒度がちょうどよくて、自分の業務に引き寄せやすい。単に移動手段が変わるのではなく、「誰が価値を回収するのか」という線引きがすでに塗り替わり始めていることが、淡々と説明されていきます。 さらに、都市×データでどんな変化が起きるかも描かれていて、滴滴が都市の渋滞を20~30%改善したという話は、モビリティが“単体のサービス”ではなく“都市インフラの一部”として扱われ始めている現実を実感させます。こういう事例に触れると、日々の仕事で見ているKPIや事業設計の前提が、意外と古い枠組みに乗っていることに気づかされました。 プロダクトやサービスづくりに関わっていて、「モビリティの変化を自分の仕事にどう結びつければいいのか掴みにくい」と感じている人には特に刺さりやすいと思います。僕自身、そのあたりの視界が少し晴れました。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第5章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの18%が集中しています。
読書の順序
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