
掃除婦のための手引き書 ルシア・ベルリン作品集
ルシア・ベルリン and 岸本佐知子
累計読者数5
平均ハイライト数 12.8件/人
推定読了時間 約6時間20分
star総合評価 63/100
trending_up後半加速型
check_circle推定完走率 71%
この本について
最近、過去の選択を思い返しては「気づけなかったこと、どれだけあるんだろう」と考えてしまう瞬間が増えました。人との距離や、場に馴染めなかった記憶、ふとよぎる“もしも”の分岐。それに向き合おうとすると、決まって気持ちが沈むんですよね。でも、この本を読んでいると、その沈み方ごと「人間ってだいたいこんなものだよ」と横でつぶやいてもらえるような感覚がありました。 ルシア・ベルリンの短編は、派手に人生を変えてくれるわけじゃないのに、細部からじんわりと視界を揺らします。たとえば、見逃してきた愛に気づけなかったかもしれないという後悔。あるいは、孤独にも種類があって、その重さを人それぞれの風景で描いてくれること。そして、どうしようもない失敗や恥があっても、それを抱えたまま日々を続ける人間の姿が、淡々と、でも確かにそこにあること。このあたりが読者の抜粋からもよく伝わってきて、僕自身も何度も立ち止まりました。 ドラマチックな救いはありません。ただ、過去を捨てながらなんとか今日を生きてきた誰かの声が、静かに寄り添ってくる。自分の弱さや曖昧さをそのまま抱えて歩いている人には、とてもよく響く作品集だと思います。 「自分の人生の細部にもう少し耳を澄ませたい人」に、とくに刺さる一冊です。
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多くの読者は第9章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの18%が集中しています。
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出版社による紹介
毎日バスに揺られて他人の家に通いながら、ひたすら死ぬことを思う掃除婦(「掃除婦のための手引き書」)。夜明けにふるえる足で酒を買いに行くアルコール依存症のシングルマザー(「どうにもならない」)。刑務所で囚人たちに創作を教える女性教師(「さあ土曜日だ」)。自身の人生に根ざして紡ぎ出された奇跡の文学。死後十年を経て「再発見」された作家のはじめての邦訳作品集。
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