
上級国民/下級国民(小学館新書)
橘玲
小学館 / 2019-08-06
累計読者数59
平均ハイライト数 27.3件/人
推定読了時間 約2時間56分
star総合評価 77/100
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この本について
働いていると、「自分の選択ってそんなに間違っていたのか」とか、「努力じゃどうにもならない壁がある気がする」と立ち止まる瞬間がけっこうあります。会社選びも転職も、景気や制度の波に巻き込まれると、自分の意思より“運”の影響のほうが大きいんじゃないか……そんな感覚を持っている方は多いと思います。僕自身もそうで、職場の事情や世代間の力学に振り回されてきたタイプです。 『上級国民/下級国民』は、そのモヤモヤを「気のせい」で終わらせず、背景にある仕組みとして説明してくれる一冊でした。たとえば、新卒の採用環境ひとつでキャリアの選択肢が縮むことや、会社に入ってからも業績という運に左右されやすいこと。あるいは、日本的な雇用が中高年の既得権を守る構造で、そのツケを若い世代が払ってきたこと。どれも個人の努力論では片づけられないリアルな話として腑に落ちます。 読んだからといって急に人生がひらけるわけではないけれど、自分のせいだけではなかった部分が整理されると、次の選択で「どこに力をかけるべきか」が少しだけ見えるようになる感じがあります。制度や構造の話が多いのに、日々の仕事や将来の不安と直結して考えられるのが、この本のいちばんの価値だと思います。 いまの働き方にどこか納得いかず、「でも感情だけでは説明しきれない」と感じている方に刺さる本です。
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出版社による紹介
やっぱり本当だった。 いったん「下級国民」に落ちてしまえば、「下級国民」として老い、死んでいくしかない。幸福な人生を手に入れられるのは「上級国民」だけだ──。これが現代日本社会を生きる多くのひとたちの本音だというのです。(まえがきより) バブル崩壊後の平成の労働市場が生み落とした多くの「下級国民」たち。彼らを待ち受けるのは、共同体からも性愛からも排除されるという“残酷な運命”。一方でそれらを独占するのは少数の「上級国民」たちだ。 「上級/下級」の分断は、日本ばかりではない。アメリカのトランプ大統領選出、イギリスのブレグジット(EU離脱)、フランスの黄色ベスト(ジレジョーヌ)デモなど、欧米社会を揺るがす出来事はどれも「下級国民」による「上級国民」への抗議行動だ。 「知識社会化・リベラル化・グローバル化」という巨大な潮流のなかで、世界が総体としてはゆたかになり、ひとびとが全体としては幸福になるのとひきかえに、先進国のマジョリティは「上級国民/下級国民」へと分断されていく──。 ベストセラー『言ってはいけない』シリーズも話題の人気作家・橘玲氏が、世界レベルで現実に進行する分断の正体をあぶり出す。
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