
子どもの感情コントロールと心理臨床
大河原 美以
この本について
子どもが泣き出したとき、「どう受け止めるのが正解なんだろう」と迷うことってありますよね。叱るのも違う気がするし、かといって全部受け入れると甘やかしているように感じてしまう。僕自身、現場で子どもと関わるたびに、この揺れがずっとつきまとっていました。 この本を読んで腑に落ちたのは、子どもの感情って“理屈より身体が先に動いている”という当たり前のことでした。大人のように状況を客観視できないから、ちょっとした不安もその瞬間は危機になる。そのときに親がどう関わるかで、「いやな気持ちを抱えられる力」が育つかどうかが変わってくるという視点は、現場での見方を大きく変えてくれました。泣きやませるよりも、安心して泣ける環境をつくること。感情を否定しない声かけ。ワンメッセージをぶらさない枠組み。どれも特別なテクニックじゃないのに、日常でつい抜け落ちがちな部分ばかりです。 読んでいて特に刺さったのは、大人が「大丈夫だよ」と言うとき、その言葉は子どものためではなく、自分の不安を落ち着かせたいだけになっていることがある、という指摘でした。心当たりがありすぎて、少し胸が痛くなりました。でも、だからこそ、この本は親や保育者を責めずに、どうすれば子どもの“感じる力”を育てられるかを実践的に示してくれます。 「感情に向き合う子どもを前にすると、自分のほうが揺さぶられてしまう」という人には、とても静かに効く本だと思います。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第1章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの31%が集中しています。
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