
現象学 (岩波新書)
木田 元
累計読者数7
平均ハイライト数 22.3件/人
推定読了時間 約7時間50分
star総合評価 69/100
trending_up後半加速型
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この本について
日常で「見えているはずの世界が、なぜか自分の理解からこぼれ落ちる感じ」が続くことがあります。仕事の判断も、人との関わりも、“客観的に見ればこうでしょ”と言われるほど、逆にモヤモヤが深まったりします。僕自身、その違和感をごまかしたまま走っていた時期が長くて、この本に出会ったとき、ようやく自分の立っている地面そのものを見直す入口をもらった感覚がありました。 木田元『現象学』の良さは、世界を「当然そこにあるもの」として扱う自然な姿勢をいったん保留してみる、という発想をちゃんと説明してくれるところです。例えば、普段何気なく信じてしまう“これは客観的だ”という感覚が、実は長い歴史や思考の積み重ねによって形づくられた“見え方”にすぎないという指摘は、仕事の場面で思考が固まったときにかなり効きます。あるいは、知識が実用性だけを追いかけると、理解がむしろ浅くなるという話も、成果にばかり気を取られる時期には刺さりました。メルロ=ポンティの「方法とは思考の態度そのもの」という説明は、考え方を変えるというより、“構え方”を少しずらす感覚に近いです。 「ものごとをどう見るか」を根っこから点検したい人に向いている一冊だと思います。自分の判断や経験の前提を静かに問い直したいとき、急がず読んでみるといろんな場面でじわじわ効いてきます。
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出版社による紹介
哲学とは根源的に問い、確かめ、共有しようとする営みである。フッサール現象学を読み直し、実存と世界の経験の意味を問い、考えあうことの希望を提起する渾身の思考。
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