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ドゥルーズ 流動の哲学 [増補改訂] (講談社学術文庫)

ドゥルーズ 流動の哲学 [増補改訂] (講談社学術文庫)

宇野邦一

講談社 / 2020-02-12

累計読者数5
平均ハイライト数 33.4件/人
推定読了時間 約4時間4分
star総合評価 68/100
menu_book精読型
check_circle推定完走率 27%

この本について

最近、物事をどう捉えればいいのか分からなくなる瞬間が増えている気がします。正しさとか、主体性とか、言葉の意味とか…考えれば考えるほど手が届かなくなる。そんなときにドゥルーズを読み返すと、「そもそも世界の見方を固定しようとしすぎていたのかもしれない」と肩の力が抜けました。 この本が助けてくれるのは、まず“関係づけてしまう癖”を揺さぶってくれるところです。今日と明日を同じ線でつなげようとする思考をいったん脇に置くと、過去も記憶ももっと流動的に扱える。あの「過去は変容し続けて現在に突出する」という指摘は、記憶に縛られる感覚をゆるめてくれました。さらに、言語や主体さえも固定しない見方に触れていると、普段の思考がどれだけ“常識”に縛られているかが見えてきます。非正確な表現がむしろ正確な経路になる、という逆転も新鮮でした。 そして何より、ドゥルーズの「喜びは非主体的である」という感覚が、行き詰まりの中で少し呼吸を戻してくれます。自分という輪郭の外を想像できた瞬間に、新しい動き方が生まれる。哲学なのに、身体が動き出す感じがあるんです。 思考の枠組みを一度ほどいてみたい人に刺さる本だと思います。

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書籍情報(出版社紹介・目次)expand_more

出版社による紹介

没後20年を過ぎた今も世界中で多くの読者を獲得し続けている哲学者ジル・ドゥルーズ(1925-95年)。初の単著『経験論と主体性』(1953年)から『ニーチェと哲学』(1962年)、『カントの批判哲学』(1963年)を経て『ベルクソニスム』(1966年)に至る哲学者のモノグラフィーを発表したドゥルーズは、続いて『差異と反復』(1968年)と『意味の論理学』(1969年)を解き放ち、世界に衝撃を与えた。進化を続ける哲学者は、次に精神分析家フェリックス・ガタリ(1930-92年)との協働を始動させ、『アンチ・オイディプス』(1972年)と『千のプラトー』(1980年)という恐るべき著作を完成させる。その後、記念碑的な映画の哲学『シネマ』全2冊(1983年、85年)、ライプニッツ論『襞』(1988年)といった単著の執筆に戻ったドゥルーズは、最後にもう一度、ガタリとの共著『哲学とは何か』(1991年)を発表。そして、1995年11月4日、みずから命を絶った。 本書は、1976年から83年――『千のプラトー』から『シネマ』へと至る時期にドゥルーズ本人の薫陶を受け、その指導の下で博士論文を書いた著者が、主要著作の読解を通して師の歩んだ道のりをたどり直し、初めて1冊にまとめたものである。2001年に講談社選書メチエとして出された原著は、20世紀最大の哲学者の全容に触れたい人の「最初の一冊」として広く親しまれてきたが、このたび、大幅な加筆・訂正を経た決定版をお送りする。 ひたすら愚直に、そして誠実に主要著作を読み解いていった約20年前の作業を現在のまなざしで見直した著者は、「いまはドゥルーズについて書くべきことを書き終えなければ、と思う。量ではなく、質の問題、いやまさに強度の問題である」と書いている。こうして生まれ変わった本書は、今後も新たな輝きを放ち続けるだろう。 [本書の内容] この本にいたるまで――学術文庫版に寄せて プロローグ――異人としてのドゥルーズ 第一章 ある哲学の始まり――『差異と反復』以前 第二章 世紀はドゥルーズ的なものへ――『差異と反復』の誕生 第三章 欲望の哲学――『アンチ・オイディプス』の世界 第四章 微粒子の哲学――『千のプラトー』を読み解く 第五章 映画としての世界――イマージュの記号論 第六章 哲学の完成 エピローグ――喜びの哲学 文献一覧 あとがき 学術文庫版あとがき ジル・ドゥルーズの生涯と主要著作
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