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定年後からの孤独入門 (SB新書)

定年後からの孤独入門 (SB新書)

河合 薫

累計読者数3
平均ハイライト数 7.7件/人
star総合評価 43/100
boltライト読書型

この本について

仕事に追われているときは気づかないけれど、ふと立ち止まった瞬間に「自分って、仕事以外で誰かとちゃんとつながれているんだろうか」と不安になることがあります。肩書や役割で回っていた日々が、もし明日ふっと消えたらどうなるんだろう、と。特に長く組織にいた人ほど、この静かなモヤモヤに気づきにくいまま日々を過ごしている気がします。 この本が面白いのは、「定年=年齢」ではなく「ルーティンが断ち切られる日」と捉え直しているところです。たしかに、やること・会う人・気を配るポイントが全部会社に規定されていた状態から、急に“自分で決めて動く生活”に切り替わると、人間関係の築き方まで変えないといけない。ここでつまずく理由が、抽象論ではなく具体的に説明されていて納得感がありました。たとえば、権力のある立場にいた人ほど「周りが先に動いてくれていた」状態に慣れてしまい、自分から人間関係をつくることが苦手になるという指摘は、妙にリアルです。 もう一つ刺さったのは、「有意味感」という考え方。報われないと思いながら働くほど、自分の存在がぼやけていき、ますます仕事も人間関係もつまらなくなる。その一方で、目の前のことに集中して取り組めていると、自分の名で自分を呼べるような“芯”が生まれてくる。この感覚が、会社を離れた後の居場所づくりにも直結しているという話が、個人的には救いでした。定年後に最初にやるべきなのは「2人以上を巻き込んだ、観察できる反復行動をつくること」というのも、行動レベルでイメージしやすい提案です。 組織に長くいた人ほど、気づかないうちに“塩”が染みついて、自分の動き方が会社仕様になっています。そのクセを理解したうえで、自分のペースとつながり方を作り直すためのヒントが欲しい人には、しっくりくる一冊だと思います。

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