
儲かるモノづくりのための PLMと原価企画―設計・製造・会計の連携がもたらす新しい経営手法
北山 一真, 伊与田 克宏, and 尾関 将
東洋経済新報社 / 2019-08-30
この本について
製造業にいると、「変動費は削れても、結局どこで儲けが生まれてるのかよく分からないまま年度が終わる」というモヤモヤがつきまといます。原価管理の会議では数字が山ほど出てくるのに、実際の設計やプロジェクトの意思決定とつながらない。固定費はただ“配賦されるもの”という扱いで、自分がどう使っているのか実感を持てないまま進んでいく。自分もこのあたりでずっと引っかかっていました。 この本が面白いのは、「儲けの本丸は固定費だ」という前提に立つことで、普段の悩みの景色がガラッと変わるところです。固定費回収という視点でプロジェクトを束ねて見ると、なぜ設計段階での判断がそんなに重いのか腑に落ちていきますし、見積原価の“精度が悪くて当たり前”という割り切りが入ると、設計者とのやり取りもずいぶんラクになります。さらに、BOMの使い分けや、図面ごとにコミュニケーションを紐づける運用など、PLMを単なるデータベースではなく「利益をつくるためのしくみ」として扱う感覚がつかめてきます。 全体として、この本は派手さはないですが、現場の「なんでこの管理はしっくりこないんだろう」を静かにほどいてくれる一冊でした。特に、固定費を“使っている”という実感を持てずに困っている人や、原価と設計の距離感に悩んでいる人にはかなり刺さると思います。自分と同じように、会計・設計・製造の間で迷い続けている人ほど読んで損はないはずです。
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多くの読者は第7章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの19%が集中しています。
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