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ツインスター・サイクロン・ランナウェイ (ハヤカワ文庫JA)

ツインスター・サイクロン・ランナウェイ (ハヤカワ文庫JA)

小川 一水

早川書房 / 2020-03-18

累計読者数8
平均ハイライト数 51.9件/人
推定読了時間 約4時間2分
star総合評価 75/100
menu_book精読型
check_circle推定完走率 43%

この本について

日々、自分の選んだ場所が本当に居場所なのか、ふと立ち止まることがありませんか。周りはうまくやっているように見えるのに、自分だけどこか場違いな気がして、でも戻る場所も決めきれない。私も仕事でも人間関係でも、この「中途半端な漂流感」をよく抱えています。 『ツインスター・サイクロン・ランナウェイ』を読んでいて救われたのは、登場人物たちがまさにその感覚を抱えたまま動き続けていたからです。テラが、相棒が隠している「言えない一点」に気付きながらも突き放さない姿は、正しさよりも共にいることを選ぶ感覚に近いと思いました。誰かの一生懸命さに理由をつけず、ただ受け取るだけで関係が前に進む瞬間がこの物語にはたくさんあります。 それに、この世界では「役に立つ能力」や「優秀さ」の基準が揺らぎ続けます。ツイスタだってデコンパだって、どこに行けば肯定されるかは環境次第で、本人の価値が固定されるわけじゃない。自分の世界が全部じゃないと気付くあの不思議な感覚も、読んでいて何度も思い出しました。知らないものをまだ知らないままで大事にするって、案外むずかしいですよね。 迷いながら動いている人間がどうやって関係を築くのか、そのやり取りを丁寧に追いたい人に刺さる作品です。読後に「どこに属すか」より「誰とやっていくか」のほうが少しだけ信じられるようになりました。

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書籍情報(出版社紹介・目次)expand_more

出版社による紹介

人類が宇宙へ広がってから6000年。辺境の巨大ガス惑星では、都市型宇宙船に住む周回者(サークス)たちが、大気を泳ぐ昏魚(ベッシュ)を捕えて暮らしていた。男女の夫婦者が漁をすると定められた社会で振られてばかりだった漁師のテラは、謎の家出少女ダイオードと出逢い、異例の女性ペアで強力な礎柱船(ピラーボート)に乗り組む。体格も性格も正反対のふたりは、誰も予想しなかった漁獲をあげることに——。日本SF大賞『天冥の標』作者が贈る、新たな宇宙の物語!
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